Tips: Kika 帰化

このページでは、帰化を考えている方向けにQ&A形式で日本語で説明します。

日本人の配偶者や子などには特別ルールがありますが、ここでは、普通帰化(ふつうきか)を中心に説明します。

仕事のビザの人たちは、普通帰化になります。

  

行政書士法人BEYONDは、不定期で「帰化サロン」を開いています。

帰化についての質問に答えたり、日本語の練習をしたりしています。

おもに日本語でおこないますが、英語での質問もできます。

日時は、Facebookページでお知らせしています。

ぜひ、参加してください。

Q.帰化とは何ですか。

A.帰化とは、しんさ(審査)を受けて、ある国の国籍をとることです。日本に帰化するということは、今の国籍をすてて、日本国籍をもらうことです。

Q.永住ビザと帰化の違いは何ですか。

A.永住は、今の国籍のまま無期限に日本に住むことができるビザです。「永住者」のビザは、犯罪などの理由で取り消されることがあります。

一方、帰化は今の国籍をすてて、日本国籍を取ります。帰化したら、「日本人」として生きていくことになります。

Q.帰化したら、自分の名前はどうなるのですか。

A.帰化許可申請書に、日本国籍になった後に使いたい名前を書くところがあります。日本国籍者としての名前は、「名字(みょうじ、surname)+名(な、given-name)」で表します。「姓名(せいめい)」「氏名(しめい)」ということもあります。ミドルネームはありません。使えるのは、日本の文字だけですから、漢字、ひらがな、カタカナです。アルファベットは使いません。

好きな名前にすることができます。たとえば、「山田太郎」でも、有名な人の名前でもいいです。漢字を使うなら、書きやすい漢字を使うのがいいかもしれませんね。これから何度も何度も紙に書くことになりますから。

日本人と結婚している場合は、日本人と同じ名字にしなければいけません。日本人同士が結婚したら、名字を同じ(夫か妻のどちらかのみょうじ)にしなければいけないというのが、今の日本のルールです。

Q.ビザの更新がめんどうなので、ためしに帰化申請してみてもいいですか。

A.おすすめしません。帰化することは、とても大きくて、重い選択です。ほとんどの人にとって、一生に一度のことです。これからずっと日本国籍者として生きていきたいのか、今の国籍をなくしてもいいのか、よく考えてから決めてください。

Q.帰化の手続きは、どのようにするのですか。

A.ふつう、

相談⇒書類集め・書類作り⇒受付⇒面談⇒結果  という流れになります。

東京法務局では、最初の相談はなくて、自分で書類を準備してから法務局に相談に行きます。

Q.帰化の手続きは、どこでするのですか。

A.ビザの手続きは「入管(にゅうかん)」でします。でも、帰化の手続きはあなたの住んでいるところの「法務局(ほうむきょく)」というところでします。

帰化の手続きとビザの手続きはとても違います。

Q.帰化の手続きや相談は、英語などの外国語でできますか。

A.いいえ、できません。すべて日本語でやります。

提出(ていしゅつ)する書類も日本語のものです。外国語で書かれている証明書(しょうめいしょ)には日本語の訳文が必要です。

Q.帰化の手続きがおわるまでどのくらいの時間がかかりますか。

A.スムーズに進めば、準備を始めてから1年程度で終わります。書類の準備に時間がかかったり、書類にミスや問題があったり、法務局の予約をとるのに時間がかかったりすると、もっと長くかかります。途中(とちゅう)で中断(ちゅうだん)して、何年もかかる人もいます。

Q.行政書士(ぎょうせいしょし)などの専門家(せんもんか)にたのまずに、自分ひとりで帰化の手続きをすることはできますか。

A.はい、日本語にまったく問題がなければ、できます。

しかし、自分でやると、書類の作り直しになることが多くて、時間がかかってしまうことが多いです。

お仕事の合間に準備をするのは、かなりの負担になると思います。

Q.行政書士(ぎょうせいしょし)などの専門家(せんもんか)にたのんだら、すべておまかせできますか。

A.いいえ。専門家のサポートを受けても、まかせきりにはできません。

今の自分の国の証明書をとることなど、自分でやらなければいけないことがたくさんあります。

協力して進めていきます。

Q.法務局(ほうむきょく)での相談や申請の受付は、他の人に行ってもらうことはできますか。

A.いいえ。おとなの場合、必ず自分で行きます。

行政書士(ぎょうせいしょし)などの専門家(せんもんか)がいっしょに行くことができるときもありますが、法務局の人と話をするのは、あなたです。

Q.許可がもらえるように、少しくらいうその書類を出してもいいですか。

A.いいえ。絶対にいけません。

うその証明書を出したり、うそのことを書いたりしては、いけません。都合(つごう)の悪いことをかくすのもダメです。

Q.帰化の基本的な要件(ようけんrequirements)を教えてください。

A.

①居住要件(きょじゅうようけん)、②能力要件(のうりょくようけん)、③素行要件(そこうようけん)、④生計要件(せいけいようけん)、⑤国籍喪失要件(こくせきそうしつようけん)、⑥思想要件(しそうようけん)、そして、⑦日本語能力(にほんごのうりょく)です。

Q.みたしていない要件がありますが、やってみてもいいでしょうか。

A.全部の要件をみたしてから申請しましょう。帰化申請の手続きには、時間もお金もかかります。

あせらず、あわてず、要件をみたしてから準備を始めましょう。


Q.①居住要件(きょじゅうようけん)とは何ですか。

A.基本は、引き続き5年以上、日本に住んでいることです。例外もあります。

連続して3か月以上、または、年間100日以上日本の外にいたりすると、許可の可能性(かのうせい)が下がります。

また、5年のうち3年以上は、仕事のビザや身分のビザ(「〇〇の配偶者等」「定住者」「永住者」など)で住んでいなければいけません。

「特定技能」や「技能実習」のビザの人は、帰化申請はできません。

Q.海外出張が多いのですが、だいじょうぶでしょうか。

A.ケースバイケースです。法務局の人とよく相談してください。

Q.今のわたしのビザは1年間のビザです。帰化申請できますか。

A.法務局によります。最近は、1年ビザでは申請できないケースが増えています。

Q.妻(夫)はわたしの「家族滞在」です。帰化申請できますか。

A.仕事のビザをもっているあなたといっしょなら、帰化申請できます。ただし、その人も条件をすべてみたさなければいけません。

Q.ビザに合った仕事をしているか、チェックされますか?

A.はい。とても大事なことです。たとえば「技術・人文知識・国際業務」のビザの人が、レストランでホールスタッフをしているような場合はダメです。「経営・管理」のビザの人が、建設現場の作業員をしているような場合もダメです。「家族滞在」のビザの人が働きすぎているのもダメです。

入管(にゅうかん)のきまりを守っていますか?

Q.わたしは結婚していますが、夫(妻)は日本に住んでいません。わたしは帰化申請できますか。

A.結婚している場合は、夫婦で日本に住んでいることが求められるようです。

Q.②能力要件(のうりょくようけん)とは何ですか。

A.日本の法律では、18才以上であることです。また、あなたの現在の国の法律でも「おとな (adult, of age)」と認められる年れいでなければいけません。

Q.子どもは帰化申請できないのですか。

A.18才にならない子どもは、親といっしょなら帰化申請できます。

Q.③素行要件(そこうようけん)とは何ですか。

A.はっきりとした基準(きじゅん)は公表(こうひょう)されていません。

帰化申請では、年金、税金、健康保険、交通違反(いはん)、犯罪などがチェックされます。

日本に住む人としてやらなければいけないことをきちんとやっていることや、きまりを守って生活しているかをチェックされると考えてよいでしょう。

1回だけ年金を払うのがおくれたとか、1回少しだけスピード違反をしてしまった、などはだいじょうぶです。小さな違反でも、回数が多いといけません。

Q.年金や税金などを払うのがおくれたことがあります。だいじょうぶでしょうか。

A.ふつう、過去1年分をきちんとおさめていればだいじょうぶです。

家族がいる場合には、家族の状況もチェックされます。気を付けてください。

Q.会社を経営(けいえい)しています。会社の税金や年金は、はらっていなくてもだいじょうぶですか。

A.会社をやっていたら、かならず社会保険(厚生年金と健康保険)に加入しなければいけません。そして、保険料を払わなければいけません。

会社としても、法人税、法人住民税、消費税など、いろいろな税金を払います。自分の税金だけでなく、会社の税金も払わなければいけません。

Q.スピード違反くらいだったら、だいじょうぶですか。

A.スピード違反は、どのくらい速度をオーバーしていたかによって、払うお金の種類がちがいます。少しのオーバーなら「反則金(はんそくきん)」を払います。反則金が過去5年のうちに2回くらいなら、だいじょうぶでしょう。しかし、普通の道路で30キロオーバー、高速道路で40キロオーバーだったら、「罰金(ばっきん)」を払います。

罰金を払うような違反をしたら、しばらくは帰化申請できません。車を運転する人は気をつけてください。

Q.④生計要件(せいけいようけん)とは何ですか。

A.あなたの家に毎月入ってくるお給料などで生活できるかどうかがチェックされます。年収〇〇円以上、のような基準(きじゅん)はありません。

Q.わたしのお給料だけがカウントされるのですか。

A.ほかの家族が働いていたら、その人のお給料も含めることができます。アルバイト収入や児童手当などもふくめることができます。

「家族滞在」のビザの人のアルバイトの場合、アルバイトできる許可を持っている必要があること、働く時間を守っていることなどに注意してください。

Q.生計が安定していることをどのように説明するのですか。

A.1か月に入ってきたお金と使ったお金を、表にまとめて出します。

入ってきたお金、収入(しゅうにゅう)というのは、お給料やアルバイト代、手当などです。どこからいくらもらったかを書きます。

使ったお金というのは、食費、住居費(家賃)、水道光熱費、教育費、貯金、などです。

入ったお金よりも使ったお金が多いような場合は、生活が安定してから帰化申請することをおすすめします。

Q.何度か転職(てんしょく)しています。だいじょうぶでしょうか。

A.何度も転職している場合や、最近転職したばかりという場合は、安定するまで少し待つように言われます。

わたしたちは、転職する予定がある人にも、転職して安定するまで待つようにアドバイスしています。

Q.ローンがあります。大丈夫でしょうか。

A.家のローンや車のローンがある人がいますね。きちんと返せる金額で、今まで計画通り返せていたら、大丈夫です。全部返すのがいつなのかも説明します。

しかし、生活するお金がたりなくて、カードローンなどで借りている場合、「お給料で生活できないの?」と思われる可能性があります。

ローンがあるのにかくすのは、絶対にやめましょう。

Q.銀行口座の情報を出しますか。

A.1年分の通帳のコピーを出したり、残高証明書を出したりします。もっているすべての銀行口座の情報を出すように言われることもあります。

わたしたちは、使っていなくて残高がほとんどない銀行口座は解約(かいやく、クローズ)することをアドバイスすることもあります。

たくさんの現金を自分の家の引き出しに入れている人がいて、いくらお金を持っているか証明(しょうめい)できなくてこまってしまうこともあります。その点、銀行に入っていれば証明しやすいです。

Q.貯金(ちょきん)はいくら必要ですか。

A.貯金がたくさんあるよりも、毎月安定した収入があってその収入で生活できていることのほうが大切です。

貯金を一時的に増やすために、誰かから借りて入金する人もいますが、逆効果(ぎゃくこうか)です。どこから来たのかわからないお金があると、マネーロンダリングを疑われます。

Q.⑤国籍喪失要件(こくせきそうしつようけん)とは何ですか。

A.日本は、重国籍(じゅうこくせき、dual citizenship)を認めていません。帰化が許可されたら、今の国籍をなくします。

国によって、許可が出る前に今の国籍を放棄(ほうき、renounce)するように言われる場合と、許可が出てから手続きをするように言われる場合があります。

Q.今の国籍を放棄(ほうき)できないときはどうすればいいですか。

A.国によっては、兵役(へいえき、military service)を終えていないなど、今の国籍を放棄できない人もいらっしゃいます。

どの国の法律も変わっていくので、1年前は国籍放棄できたけれど今はできない、ということもあります。

個別対応してもらえるか、準備を始める前に、法務局と相談しましょう。

今の国籍も欲しいから、というような理由は認められません。

Q.⑥思想要件(しそうようけん)とは何ですか。

A.日本国を暴力でこわしたり、こわそうとしたりする人は、帰化を許可されません。

たとえば、テロリストや暴力団(ぼうりょくだん)などです。

Q.⑦日本語能力が必要なのですか。

A.法律(国籍法、こくせきほう)には書かれていませんが、必ず求められます。

日本で生活するために必要な日本語の能力が必要です。読むこと、書くこと、聞くこと、話すことができなければいけません。

法務局の人とのやりとりはすべて日本語です。言われたことを正しく理解(りかい)していないと、まちがった書類を用意してしまったり、書類が足りなかったり、何を準備していいかわからなくなったりします。

法務局での相談や面談は日本語テストの一部だと考えておきましょう。

Q.日本語のテストはありますか。

A.はい。全体的に最近はきびしくなっています。JLP N2を持っている人でもテストがあるときがあります。

法務局によって違いはありますが、最初の面談でテストがある場合、書類受付の前にテストがある場合、審査(しんさ)のとちゅうでテストがある場合など、いろいろです。

Q.どのくらいのレベルの日本語ができなければいけませんか。

A.ひらがなとカタカナは小学校1年生で習いますね。漢字は、小学校3年生から4年生のレベルです。

この記事を読んで、内容がよく理解(りかい)できたら、読む力はだいじょうぶです。

Q.日本語のテストはどのようなテストですか。

A.法務局によります。

たとえば、ひらがなの言葉をカタカナや漢字を使って書く、自分のことについて作文する、日本語のテキストを読んでそれについて質問に答える、などです。意外と、カタカナが書けない人が多いです。

もちろん、テストは手書きです。パソコンやスマホは変換(へんかん)してくれるので、メールを書くのはとくいだけれど、手では書けないという人が多いです。

慣(な)れない場所で、法務局の人の前でテストを受けるので、緊張(きんちょう)してうまくできなかった、という人もいます。

ある程度、きれいに書けることも必要です。

ふだんから、日本語を手で書く練習をたくさんしておきましょう。

Q.日本語のテストに合格しなかったらどうなりますか。

A.法務局によります。あなたの日本語レベルにもよります。

もう少し勉強してからもう一度きてくださいと言われて、先に進めない場合があります。

いったん書類を受け付けるけれどもう一度テストすると言われる場合もあります。

書類を受け付けてから数か月後の面談でテストをして合格しなくて、ダメになって、しばらくたってから最初からやり直しになる場合もあります。こうなってしまったら、それまでの努力がもったいないですよね。

日本語勉強に使える問題などをダウンロードしてください。なお、ダウンロードしたものは、自分の勉強だけのために使ってくださいね。BEYONDがCopyrightをもっています。

ダウンロード
日本語クイズ ひらがなとカタカナ.pdf
PDFファイル 534.1 KB

Q.どのような書類を集めるのですか。

A.大きく分けて、「集める書類」と「作る書類」があります。

「集める書類」は、あなたの国から取り寄せるものと、日本の役所から取り寄せるものがあります。何を集めるかは、みんなちがいます。

「作る書類」は、決まったフォームを使って、書き方のルールどおりに、日本語(日本語の文字:ひらがな、カタカナ、漢字)で書きます。

Q.自分の国から集める書類は何ですか。

A.あなたとあなたの家族についての書類です。

たとえば、出生証明書(birth certificate)、婚姻証明書(marriage certificate)、死亡証明書(death certificate)、国籍証明書(nationality certificate)、などです。

Q.日本の役所から集める書類は何ですか。

A.今まで住んでいたところすべての市役所や区役所から、住民票をとります。今すんでいるところからは税金の証明もとります。

会社や年金事務所などからも書類をもらいます。

日本人と結婚している場合や前に結婚していたことがある場合は、戸籍謄本も必要です。

Q.今までに住んでいたところを全部覚えていなないのですが、どうしたらいいでしょうか。

A.いつ引っこしたか、正しい住所は何だったか、おぼえていない人は多いです。今までの在留カードを全部持っていたら、とても助かります。

なくしている場合には、入管から記録を取り寄せます。

Q.用意できない書類があるときはどうしたらいいですか。

A.どうしても用意できない書類があるときは、法務局と相談します。たとえば、きょうだいの出生証明書(birth certificate)は、一生に一度しかもらえなくて、その原本を海外に住んでいるきょうだいが持っている場合などです。

わたしたちは、代わりになる書類がないかをお客様といっしょに考えて、法務局と相談してもらっています。

取ろうと思えば取れるけれど取るのがめんどうくさい、時間やお金がかかる、出したくない、などの理由では認められません。

Q.書類は原本(オリジナル)を出すのですか。

A.役所などから何度でももらえる書類は、原本を出します。一生に一度しかもらえない書類は、原本を見せたうえで、コピーを出すことができます。

Q.書類は何か月間有効ですか。

A.外国の書類は、ふつう6か月有効です。法務局や書類の種類によっては、それより古くてもだいじょうぶなことがあります。

日本の書類は、ふつう3か月有効です。ただし、「〇月に取ってください」と指定される場合もあります。

書類が無効になってしまうと、書類の取り直しになってしまいます。そういう意味でも、行政書士(ぎょうせいしょし)などの専門家(せんもんか)にたのんで、スケジュールを調整(ちょうせい)してもらうと安心です。

Q.作る書類は何ですか。

A.申請書、履歴書(りれきしょ)、親族の概要(しんぞくのがいよう)、生計の概要(せいけいのがいよう)、自宅・勤務先の略図(りゃくず、map)、などです。

「帰化の動機書(どうきしょ)」という書類には、手書きで、日本語で、なぜ帰化したいのかなどを書きます。

どれもきまったフォームを使います。フォームは、帰化の可能性がある人だけ、法務局でもらえます。

Q.履歴書は、就職するときに出すようなものですか。

A.まったく違います。帰化申請のための履歴書は、2種類あります。

1つには、生まれてから今までのことすべてを書きます。住んでいた場所、通った学校、勉強した内容、仕事先、仕事の内容、などです。あいだがあかないように、とぎれることなく書かなければいけません。とても大変な作業です。

もう1つには、過去5年間の出国についてと持っている資格などについて書きます。出国は、いつからいつまで、何日間、どこへ、何をしに、誰と行ったかを書きます。資格は、JLPTや運転免許証などについて書きます。

Q.過去5年間の出国の日をおぼえていないのですが、どうすればいいですか。

A.過去5年間のパスポートを持っている人は、パスポートのスタンプを調べます。

パスポートがない場合や、スタンプが見えない場合は、入管から記録を取り寄せます。

Q.「帰化の動機書(どうきしょ)」が書けそうにありません。

A.これを書くのが正解(せいかい)というお手本はありません。むずかしい漢字を使ったり、むずかしい言葉を使ったりする必要はありません。

自分の言葉で書きましょう。

BEYONDでは、お話をうかがったり、アンケートに答えてもらったりして、ドラフトを作るサポートをしています。

Q.書類は1セットだせばいいのですか。

A.2セット出します。

ひとつを「正本(せいほん)」、もうひとつを「副本(ふくほん)」と呼びます。

正本:書類の原本と、原本を出せない書類のコピーをセットします。

副本:正本すべてのコピーをセットします。

*「原本を出せない書類」には、在留カード、パスポート、一生に一度しかもらえない証明書、などがあります。

Q.申請を受け付けてもらった後は、どうなりますか。

A.あなたの申請を担当する担当官(たんとうかん)が決まります。

多くの場合、数か月したら、法務局の担当官から面談に呼ばれます。その前に、追加で用意しなければいけない書類について連絡があることもあります。

Q.申請を受け付けてもらった後は、自分からは何も連絡しなくていいですか。

A.法務局の担当官に相談したいことがあったら、電話することができます。

海外旅行をする(行く前と帰った後)、仕事が変わった、住所が変わった、などの場合には、必ず法務局の担当官に連絡します。

Q.申請を受け付けてもらった後の面談では何を聞かれますか。

A.人それぞれですが、たとえば、次のようなことです。質問されたことには正直に答えましょう。

*申請書について担当官から聞きたいことがあれば、質問されます。

*受付してもらった後に何か変更や変化があったか、聞かれます。

*日本語能力に不安がある人は、テストを受けることがあります。

Q.帰化の結果はどのようにして知らされますか。

A.帰化が許可されると、「官報」に名前などが発表されます。

そして、法務局から連絡があります。結果の連絡のしかたは法務局によって違います。

法務局の担当者から「〇〇日ころ許可が出ます」などと電話がある場合と、電話がなくて書類が届く場合があるようです。今までの経験では、電話があることが多いようです。帰化後の手続きに必要な書類は、郵便で届く場合と、法務局に取りに行く場合があります。

 

残念ながら許可が出ない場合は、通知書(つうちしょ)が届きます。法務局の担当者から電話があることもあります。電話がかかってきたときでも、許可が出ない理由はふつうは教えてもらえませんが、教えてもらえる場合もたまにあります。許可が出ない理由を教えてもらえたら、次にいつ申請できるか、どこを直せばいいかがわかります。許可が出ない理由を教えてもらえなかったら、自分で想像するしかありません。

許可が出そうにない場合、法務局の担当者から「不許可(許可しない)になりそうだから、取り下げてください」と電話があることもあるようです。これは珍しいケースだと思いますが。

Q.帰化が許可されたら、次は何をするのですか。

A.法務局でもらった書類を持って、市役所や区役所に行って、戸籍を作ってもらいます。

その後、必要なら日本のパスポートを申請します。また、今まで持っていた在留カードを入管に返します。家族のビザを変更しなければならないこともあります。

もとの国籍をまだ放棄(ほうき、renounce)していない場合は、手続きを進めなさいと法務局の担当者から指示があります。

このほかにも、会社、銀行、電気・ガス・水道、携帯電話、クレジットカードなど、名前や国籍の変更手続きも必要ですね。

いろいろな手続きがありますが、忘れないように進めましょう。

Q.自分の戸籍ができるということは、本籍(ほんせき、permanent domicile)もできるのですか。

A.はい。本籍地(ほんせきち、ほんせきがあるところ)をどこにしたいかは、帰化許可申請書に書きます。実際(じっさい)にある住所なら、好きな所を指定できます。例えば、東京駅でもいいです。

戸籍を取ったりする手続きがラクなので、今住んでいる住所を本籍地にする人が多いようです。本籍地は、市役所や区役所で手続きをすれば、いつでも変更することができます。

Q.手続きがすごく大変そうですが、自分にできるでしょうか。

A.不安な人は、BEYONDに相談してください。最初の相談から戸籍を作ってもらうまで、サポートすることができます。

お問合わせをお待ちしています。